その日はいつもにない、
今までに経験したことのない虚脱感が身体全身に広がっていた。
これが本当に現実に起こっていることなのかわからない、
もしくはわかろうとしたくなかったのかもしれない。
なぜこんなことになってしまったのだろうか。
過ちをおかして初めて気づく自分の愚かさ。
なぜこんな大切なお金を
見ず知らずの人間が流す情報に投じてしまったのだろうか。
そして、なぜそんなことを
事が終わった後に気づくのだろうか。
中山第２レース。
自分が全財産＋消費者金融からの借金を投じた馬は
まるで見せ場もなく沈んでいった。
馬がわるいワケではない。
情報を流した会社がわるいワケでもない。
ただひたすら自分が愚かだった、
それしか言いようがない。
金が欲しい、金が欲しいと言っておきながら
結局はお金を手放したかったのだ。
今まで何を根拠に自分だけは特別だと思っていたのか。
そう思いこまなければ耐えられなかったのかもしれない。
学歴もない、
体力もない、
何か特別な技能もない・・・
自らの弱さを直視することが出来ず、
それに目を背けるために
自分だけは特別だと思いこみたかったのかもしれない。
しかしその代償は大きい。
目をそらし続けてきたことで失ったもの。
結局はそれから逃げ続けることなど出来ないのに、
それを避けようとしてきた。
そしてどんどん問題は大きくなっていく。
早いうちに処理すれば
小さな労力で片付くが、
逃げれば逃げるほどどんどん問題は大きくなっていき、
そして最大限にまで膨らんだ時にその災いを本人にメッセージとして与えるのだ。
「これぐらいのダメージを与えてやれば気づいてくれるだろう。」
神様はとても親切なのかもしれない。
そして、それでも気づかないと
さらに気づきやすいように大きなメッセージを与えてくれるのだろう。
手元に残されたのはわずかな交通費と全財産と借金を投じた外れ馬券。
自分には何もない。
それを気づかされた無謀なギャンブル。
その授業料は法外に高かったのだろうか？
それがわかるのはしばらくたってからだろう。
それは今後これを教訓として活かしていくかどうかにかかっている。
失敗を今度に活かすか後悔のまま終わらせるのか。
大金を失った挙句、
そこから何も得られないなどとなっては
それこそ天下の笑いものである。
「今に見てろ・・・
この痛み、絶対に忘れない・・・！！！」
※お金はどう使うべきか？
それは私にはとてもわかることではありません・・・。
どう使うかは人それぞれだと思いますし、
その結果をどう解釈しようかも
その人それぞれだと思います。
ただ失敗をした私の考えですが、
何に使ったとしてもそれを良いカタチに
活かしていくのか否かでその経験は
いかようにもなるのでは、と思いました。
これを教訓に上手くいくことが出来れば
それは良かった経験となり、
このまま学ばず失い続けるのであればそこには後悔しか残らないような気がします。
今回はギャンブルの話でしたが、
本当にムダづかいもはなはだしい。
競馬でも麻雀でも相当巻き上げられ・・・
しかし大金をスッただけではただの能無し。
そこから何かに活かしていくのであれば
過去の自分も報われます。
「あの頃があったから今がある・・・。」
そう思えるようになるためには
今後をどうしていくのかにかかっていると思います。
