退職手続きや転職する際、必要となる書類がいくつかあります。
失業手当の受給手続きや、転職先への入社手続きの際に必要になる「雇用保険被保険者証」もその1つ。
しかし、いざ提出しようとすると「手元にあるはずなのにない」「会社に聞いても入社後に渡したと言われた」ということもあります。
そこで、雇用保険被保険者証が所在不明になってしまう理由と合わせて雇用保険被保険者証がない場合の対処法について紹介します。
雇用保険被保険者証がない場合どうする?
雇用保険被保険者証がない場合どうするか?について触れる前に、まず「雇用保険被保険者証」について簡単に確認しておきましょう。
雇用保険被保険者証とは?
雇用保険被保険者証とは、文字通り「雇用保険の被保険者であることを証明する書類」のことです。

会社は雇用保険の加入が必要な社員を雇用した場合、事業所の所在地を管轄するハローワークに対し、雇用した日の翌日から10日以内に雇用保険の加入手続きを行います。
そしてハローワーク側の手続きが終わると、雇用保険被保険者証が発行され、会社を経て社員の手元に届けられます。
このように雇用保険被保険者証は入社後に会社から渡されるのが一般的です。
雇用保険被保険者証が必要なのはどんな時?
雇用保険被保険者証が必要な場面は、主に以下の3つです。
- 転職先に入社する時
- 失業手当の受給手続きをする時
- 教育訓練給付金の受給手続きをする時
1. 転職先に入社する時
転職先でも雇用保険の加入条件を満たした働き方をする場合、当然また雇用保険に加入することになりますが、その際は前職で加入していた雇用保険被保険者証が必要になります。
2. 失業手当の受給手続きをする時
また前の職場を退職して次の職場が決まってなく、失業手当を受給しながら転職活動を行う場合、失業手当の受給手続きにも雇用保険被保険者証が必要です。
3. 教育訓練給付金の受給手続きをする時
さらに教育訓練給付金の受給手続きをする際も雇用保険被保険者証が必要です。
教育訓練給付金とは、労働者が自身のスキルアップを目的に国が指定した教育訓練を受講すると費用の一部として支給される給付金のこと。
対象は雇用保険に3年以上加入している(していた)被保険者で、在職中・離職中を問いません。
雇用保険被保険者証が手元にない理由
では、なぜ雇用保険被保険者証がない状態になってしまうのでしょうか?考えられる理由について見ておきましょう。
1. 退職した会社が渡し忘れている
雇用保険被保険者証が手元にない理由として、よくあるのが「退職した会社が渡し忘れている」というケースです。
先ほど触れた通り、雇用保険被保険者証はハローワークから会社を経て社員に対して発行されます。
手続き自体は会社が行いますが、雇用保険に入るのはあくまでも社員なので、雇用保険被保険者証は本来であれば社員の手元に渡されるべきものですが、2003年4月までは社員の手元に渡さず、会社の総務のような部署で保管されているのが普通でした。
2003年5月以降は全国のハローワークが事業主に対して「雇用保険被保険者証を社員に確実に渡すように」という通達を出しているので、2003年5月以降に入社した会社を退職する場合は、社員の手元に雇用保険被保険者証があるはずです。
しかし2003年4月以前に入社した会社を退職する場合は、雇用保険被保険者証を会社が保管している可能性もあります。
会社で保管している場合でも、通常は退職時に返してくれるものですが、退職時には他にも離職票や退職証明書、健康保険資格喪失証明書、源泉徴収票など渡さなければいけないものがたくさんある為、担当者が渡し忘れているケースもありえます。
退職時に会社から渡された書類一式をよく確認した上で、もしどこにも無ければ、退職した会社の担当者に確認してみましょう。
2. 受け取ったが紛失してしまった
雇用保険被保険者証は普段使うことのないもので小さな紙切れです。
そのため入社手続き後に会社から渡されても、どこにしまったか分からなくなった、もしくは不要な物と思って捨ててしまった、といったケースが考えられます。
3. 前職が公務員
国家公務員や地方公務員は雇用保険に加入していません。国家公務員や地方公務員は民間企業の会社員のように突発的な失業のリスクが低く、雇用という考え方もないことから雇用保険の適用対象外となっています(一部例外あり)。
その為、国家公務員や地方公務員の方には雇用保険被保険者証が存在しません。
4. 雇用保険の加入対象外
雇用保険は「雇用されたら必ず加入する」というものではありません。
雇用保険に加入するには、あくまでも「勤務開始時から最低31日間以上働く見込みがあること」「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」「学生ではないこと」という条件を満たしている場合に限られます。
つまり正社員やアルバイトなどの雇用形態とは関係なく、この条件を満たしていない場合は雇用保険に加入しませんので、雇用保険被保険者証は発行されない、ということになります。
雇用保険に加入している場合は、雇用保険料が給与から天引きされていますので、まずは給与明細を確認してみましょう。
雇用保険被保険者証がない場合の対処法
では次に、紛失・行方不明など雇用保険被保険者証がない場合の対処法について見ていきましょう。
雇用保険被保険者証がない場合は、住所地(自分が住んでいる住所)を管轄するハローワークで再発行手続きができます。
雇用保険被保険者証の再発行に必要なものは、以下の通りです。
- 顔写真付きの本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 退職した会社の名前・本社の住所・電話番号(わかる範囲で)
- 印鑑(署名で代用も可)
代理人による手続きも可能ですが、この場合は「雇用保険の被保険者本人の身分証明書(写し)」と「代理人の身分証明書」と「委任状」が必要になります。
住所地(自分が住んでいる住所)を管轄するハローワークの窓口で雇用保険被保険者証の再発行手続きをすれば、その日のうちに再発行できますので、見当たらなくても慌てないで大丈夫です。
まとめ
以上、雇用保険被保険者証について紹介した上で、雇用保険被保険者証が見当たらない場合の理由とその対処法についてご紹介しました。
雇用保険被保険者証は退職や転職、失業保険の受給などで必要となる書類です。
具体的に雇用保険被保険者証が必要な場合を挙げてみると、
- 転職先に入社する時
- 失業手当の受給手続きをする時
- 教育訓練給付金の受給手続きをする時
主に3つのケースがありますが、雇用保険被保険者証が必要になったけど見当たらない!となったとしても、慌てる必要はありません。
会社へ連絡して状況を確認する方法もありますが、住所地を管轄するハローワークで再発行手続きをする方がより早くより確実に入手できます。
即日で再発行できますので、本人確認書類と印鑑(認印)を持ってハローワークへ足を運びましょう。

